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玉名市

(たまなし)

玉名市は、熊本県北部に位置する市であり、温泉地や歴史的名所が豊富な観光地として知られています。玉名市は2005年10月3日に隣接する岱明町、横島町、天水町と合併し、新市制の玉名市となりました。温暖な気候と豊かな自然環境に恵まれ、歴史的にも重要な役割を果たしてきた地域です。玉名温泉や小天温泉といった有名な温泉地があり、また夏目漱石の小説『草枕』の舞台にもなったことから、観光客にも人気があります。

名所・旧跡

玉名市の歴史的な名所

玉名市には、国の史跡として登録されている場所や、古くからの神社、文化財などが数多く存在しています。これらの歴史的な名所は、玉名市の豊かな歴史と文化を象徴しています。

大坊古墳

大坊古墳は、国の史跡に指定されている古墳です。その歴史的価値は全国的に認められています。

永安寺東古墳・永安寺西古墳

こちらも国の史跡であり、玉名市の古代史を物語る重要な遺跡です。

神社・寺院の魅力

玉名大神宮

玉名大神宮は、地域の人々から親しまれている神社で、特に歴史的な背景を持つ神社です。

疋野神社

平安時代の「延喜式」にも記載されている歴史ある神社です。熊本県内で「延喜式」に掲載されている神社は、阿蘇神社、国造神社、疋野神社のみです。

梅林天満宮

太宰府天満宮第一分社であり、本殿、拝殿、楼門、鳥居は国の登録有形文化財として指定されています。梅の花が美しく咲く季節には、多くの参拝者で賑わいます。

石貫ナギノ横穴群・石貫観音横穴

これらも国の史跡として登録されており、地域の歴史を知る上で重要な遺跡です。

大野下の大ソテツ

国の天然記念物である大ソテツは、その巨大な姿から訪れる人々に圧倒的な存在感を与えます。

その他の名所

菊池川堤防のハゼ並木

国の登録記念物(植物)として指定されています。四季折々の風景を楽しめる場所で、特に秋には美しい紅葉が広がります。

繁根木神社

菊池一族の紀隆村が、応和元年(961年)に大野別府の総鎮守として京都の石清水八幡宮から勧請したと伝えられている神社です。

高瀬裏川水際緑地

緑地内には、熊本県の重要文化財である高瀬目鏡橋があり、散策を楽しむ人々にとって憩いの場となっています。

前田家別邸

明治の文豪・夏目漱石が宿泊したことで知られており、小説『草枕』の舞台にもなった場所です。市によって現存部分が整備されており、見学が可能です。

尾田の丸池

平成の名水百選に選ばれた名水で、清らかな水が訪れる人々を癒します。

山田の藤

山田日吉神社境内にある藤棚で、県指定の天然記念物に指定されています。春になると、美しい藤の花が境内を彩ります。

観光施設

玉名市の観光スポット

玉名天望館

高崎正治の設計による玉名天望館は、1992年に建てられた展望施設で、玉名市内を見渡すことができます。奇抜な建物デザインも注目を集めています。

草枕温泉てんすい

指定管理者である池田建設草枕温泉てんすいが運営している日帰り温泉施設です。夏目漱石の『草枕』の世界を体感しながらリラックスすることができます。

観光ほっとプラザ たまララ

2011年3月1日にオープンした観光案内施設です。玉名観光協会によって運営され、訪れた人々が玉名市の観光情報を入手できる場所となっています。

ふるさとセンターY・BOX

いちご狩り園を併設したふるさとセンターで、地域の農産物を味わいながら楽しむことができます。

草枕交流館

夏目漱石の小説『草枕』の舞台となった天水の前田家などを中心に解説展示を行っています。また、周辺の観光スポットについても紹介しており、観光の情報を得ることができます。

寺院

玉名市の寺院

玉名市には多くの寺院が存在し、それぞれが地域の信仰や歴史と結びついています。以下に主な寺院を紹介します。

専光寺

玉名市高道に位置する単立の寺院で、地域住民から信仰を集めています。

正福寺

玉名市岱明町にある単立の寺院で、その静かな環境は訪れる人々に安らぎを与えます。

光徳寺・蓮華院誕生寺

浄土真宗や真言律宗に属する寺院で、それぞれの教義に基づいた修行が行われています。蓮華院誕生寺は、玉名市築地に位置し、地域の象徴的な寺院として広く知られています。

花火大会・季節祭り・催事

季節の催し物

玉名納涼花火大会

毎年夏に開催される玉名納涼花火大会は、1万1発の花火が夜空を彩る壮大なイベントです。家族や友人とともに、涼しい夏の夜を楽しむことができます。

玉名大俵まつり

玉名市で行われる伝統的なお祭りで、大きな俵を使った行事が特徴です。多くの観光客が訪れ、地域の文化に触れています。

横島いちごマラソン

横島で行われるいちごマラソンは、スポーツと自然の両方を楽しめる人気のイベントです。春にはたくさんの参加者で賑わいます。

大野下雨乞い奴踊り・伊倉南・北八幡宮春季大祭

伝統的な踊りや練り嫁行列などが行われる祭りで、地域の歴史と風習に触れることができます。

特産品

玉名市は、さまざまな特産品を有しています。訪れた際には、ぜひ地元の味を堪能してください。

玉名ラーメン

玉名ラーメンは、熊本ラーメンの特徴を持ちながらも独自の風味を持つ一品で、多くの観光客に人気です。

海苔・蜂蜜・辛子蓮根

玉名市で採れる海苔や蜂蜜、辛子蓮根は、その高い品質から全国的に評価されています。これらの特産品は、お土産にも最適です。

いちご・トマト

新鮮な果物や野菜も玉名市の自慢です。特にいちごやトマトは、地元の農家によって大切に育てられ、その味は格別です。

温泉地と温泉施設

玉名温泉

ホテル・旅館

玉名温泉には、数多くのホテルや旅館があり、それぞれが特色あるサービスを提供しています。以下に代表的な宿泊施設を紹介します。

日帰り温泉施設・足湯

日帰りで温泉を楽しめる施設や足湯も充実しています。玉名市内には、市営公衆浴場「玉の湯」や、立願寺公園の「しらさぎの足湯」など、気軽に立ち寄れる場所が多くあります。

小天温泉

草枕温泉てんすい

草枕温泉てんすいは、日帰り温泉施設として、地域住民や観光客に人気です。自然豊かな環境で、心と体を癒すひとときを過ごせます。

玉名市の地理

山と川

玉名市は、山や河川に囲まれた自然豊かな環境にあります。市の南部には筒ヶ岳がそびえ、一級河川である菊池川が市内を流れています。その他にも、二級河川である繁根木川、境川、行末川など、多くの川が市内を縦横に流れています。これらの河川は、地域の農業や生活に重要な役割を果たしてきました。

気候

玉名市は、温暖で四季折々の自然が楽しめる気候です。春には桜や梅の花が咲き誇り、秋には美しい紅葉が市内を彩ります。気候の影響で、果物や野菜の栽培も盛んで、特にみかんの産地としても有名です。

歴史的背景

玉名市の沿革

玉名市は、菊池川の河口に位置する港町として発展してきました。古くは米の集散港として栄え、江戸時代には物流の拠点として重要な役割を果たしていました。1889年には町村制が施行され、現在の玉名市域にあたる地域に高瀬町や弥富村、滑石村などが誕生しました。その後、1942年に高瀬町と弥富村が合併し、玉名町が発足。さらに1954年に周辺の町村と合併して市制が施行され、玉名市が誕生しました。

交通の発展

1891年には九州鉄道(現在のJR九州)が久留米駅から玉名駅まで延伸され、交通の要衝としての地位を確立しました。これにより、玉名市はさらなる発展を遂げ、多くの人々が訪れるようになりました。

特産物と祭り

有明海の恵み

玉名市は有明海に面しており、豊かな海の恵みを受けた特産物が数多くあります。特に有明海産の海苔は全国的にも有名で、その品質の高さが評価されています。また、干潟を利用したトマトやイチゴの栽培も盛んで、地域の農業において重要な産品となっています。

猪喰い祭り

毎年正月には、玉名市の築山地区で「猪喰い祭り」が開催されます。この祭りは、古くから伝わる行事であり、地域の人々が猪を食べて無病息災を願う伝統的な祭りです。祭りには多くの観光客が訪れ、賑わいを見せます。

アクセス

玉名市は、熊本市や福岡市からのアクセスが良好で、九州自動車道やJR九州の玉名駅を利用することで簡単に訪れることができます。また、市内には公共交通機関も充実しており、観光地への移動もスムーズです。

まとめ

玉名市は、温泉や歴史的名所、豊かな自然に恵まれた観光地です。玉名温泉や小天温泉、大坊古墳など、多くの見どころがあり、四季折々の美しい景色を楽しむことができます。また、伝統的な祭りや特産品も魅力的で、訪れる人々に豊かな体験を提供してくれます。玉名市は、歴史と自然が融合した素晴らしい観光地として、今後も多くの人々を引きつけ続けるでしょう。

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玉名市
(たまなし)

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