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熊本県護国神社

(くまもとけん ごこく じんじゃ)

熊本県護国神社は、熊本県熊本市中央区に位置する神社で、護国神社の一つです。明治以降、国難に際して殉じた熊本県出身やゆかりのある方々の霊を祀っており、特に戦没者の慰霊を目的としています。

概要

熊本県護国神社は、熊本市中央区に位置し、県内外から多くの参拝者が訪れる神社です。この神社は、熊本の歴史や文化に根ざした重要な場所であり、戦争で命を落とされた方々を祀ることから、地域の平和を祈る場としても知られています。

祭神

熊本県護国神社では、明治維新から太平洋戦争(大東亜戦争)に至るまでの国難に殉じた、熊本県出身または縁故のある約6万5千柱の戦没者が祀られています。これには、軍人だけでなく、従軍看護婦や戦時中の公務で命を落とした方々も含まれています。

従軍看護婦の慰霊碑

境内には、戦時中に前線で傷病兵を献身的に看護しながらも、敵襲により命を落とした従軍看護婦たちの慰霊碑が建てられています。彼女たちの勇敢な行動は、敵味方を問わず人命を尊重した姿勢として、現在でも深く敬意を表されています。

歴史

熊本県護国神社の起源は、明治2年(1869年)に熊本藩主細川韶邦と細川護久が、明治維新に殉じた藩士150柱を祀るために、熊本市内の花岡山に招魂社を建立したことに始まります。明治7年には官祭の招魂社となり、昭和14年(1939年)に内務大臣指定の熊本県護国神社となりました。

立田山麓への社地移転

昭和19年には、市内黒髪町の立田山麓に新しい社地を得て、社殿の造営を開始しましたが、第二次世界大戦の終戦によって工事は中止されました。その後、昭和28年には藤崎台招魂場跡にて新たな社殿の造営が再開され、昭和32年に竣工、遷座しました。花岡山の旧社地は飛地境内として「花岡山招魂社」として現在も残っています。

合祀された霊

昭和39年には、熊本県内の公務殉職者(自衛官・警察官・消防士)や、昭和40年には軍需工場で被爆した学徒戦没者の霊が合祀されました。これにより、戦争で命を落とされた方々だけでなく、平和のために尽力した多くの方々がこの神社で祀られています。

神社本庁への加列

昭和34年には、熊本県護国神社は神社本庁の別表神社に加列され、全国の護国神社と同様に重要な神社の一つとして位置づけられるようになりました。

社殿と境内

現在の社殿は、藤崎台招魂場跡に建てられており、静かな雰囲気の中で参拝者を迎えます。毎年、みたま祭などの行事が行われ、境内には数多くの提灯が飾られ、亡くなった方々の御霊を慰めています。また、境内には多くの碑や慰霊施設があり、戦争や災害で命を落とした方々を追悼する場が整えられています。

みたま祭

熊本県護国神社では、毎年みたま祭が行われます。この祭りでは、境内に提灯が飾られ、訪れる人々が戦没者の御霊を慰め、平和を祈る場となっています。提灯の明かりが夜空を照らす光景は、厳かでありながらも温かさを感じさせるものです。

アクセス

熊本県護国神社は、熊本市の中心部に位置し、交通の便も良好です。熊本市内からはバスや車で簡単にアクセスすることができ、特に祭事の際には多くの参拝者が訪れます。また、神社周辺には熊本城や藤崎台など、観光名所も多く、歴史を感じながら参拝できる魅力的な場所です。

Information

名称
熊本県護国神社
(くまもとけん ごこく じんじゃ)

熊本市・山鹿・菊池

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