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花岡山

(はなおかやま)

花岡山は、日本の熊本県熊本市に位置する標高132.2メートルの山です。山頂からは熊本市街を一望でき、その美しい眺めが市民や観光客に親しまれています。

概要

花岡山は、JR熊本駅の北西側に位置し、金峰山の末端部が断層によって切り離されて形成されたと考えられています。また、南側には万日山が隣接しており、地形的には花岡山と繋がっています。

呼称の由来

かつてこの山は朝日山や勢高山などと呼ばれていましたが、979年(天元2年)に祇園神社(現在の北岡神社)が建立された後は「祇園山」と呼ばれるようになりました。1869年(明治2年)に桜が植樹されたことから、現在の「花岡山」という名前が定着しました。

花岡山にある施設

花岡山公園

花岡山の頂上付近は公園として整備され、1972年(昭和47年)4月1日に熊本市の特殊公園(風致公園)として開設されました。公園の面積は120,827平方メートルあり、豊かな自然が楽しめます。

仏舎利塔

花岡山のシンボルとも言える仏舎利塔は、世界平和を祈念して1947年(昭和22年)9月21日に地鎮祭が行われ、約6年後の1953年(昭和28年)3月に完成しました。塔には、インドのジャワハルラール・ネルー首相から贈られた仏舎利や、スリランカのコテラ・クラ首相から贈られた黄金の尖塔が納められています。

熊本バンド奉教之碑

この碑は、熊本バンドが結成された場所を記念するために1965年(昭和40年)に建立されました。熊本バンドは、明治時代のキリスト教布教において大きな役割を果たした団体で、その歴史的意義を伝えています。

兜岩(腰掛岩)

花岡山には「兜岩」と呼ばれる大きな岩があります。伝説によれば、加藤清正が熊本城の築城に際し、兜を脱いで腰を掛けたとされる岩です。この歴史的な岩は、多くの人々に崇敬されています。

鐘掛松跡

加藤清正が合図の鐘を掛けたとされる松の跡地も花岡山には残されています。この松は、清正が熊本城の建設指揮を執る際に重要な役割を果たしたとされています。

中腹の見どころ

阿蘇殿松跡

この場所は、阿蘇氏当主の阿蘇惟光が豊臣秀吉の命令により切腹を強いられた地とされています。阿蘇殿松跡は、熊本の歴史の中で重要な場所として知られています。

花岡山官軍墓地

神風連の乱(神風連の変)で倒れた官軍の兵士たちを弔う墓所が花岡山にはあります。また、西南戦争の際には薩軍の陣地としても使用されました。さらに、乃木希典の長女・乃木恒子の墓所もこの地にあります。

花岡山薩軍砲座跡

西南戦争の際に薩軍が砲台を設置した場所が、花岡山薩軍砲座跡です。この地は、歴史的な戦争の痕跡が今も残されており、見学することができます。

招魂祠

1869年(明治2年)、幕末の志士たちを弔うために建立されたのが招魂祠です。この祠は桜と共に植えられ、歴史的な価値を持っています。

麓の見どころ

北岡自然公園

1955年(昭和30年)4月1日に開設された北岡自然公園は、熊本市の特殊公園(風致公園)です。面積は42,088平方メートルで、自然豊かな環境の中で静かなひと時を過ごすことができます。

細川家墓所

この公園内には「熊本藩主細川家墓所」として国の史跡に指定された細川家の菩提寺である妙解寺跡や、細川家霊廟が存在します。歴史的に重要な場所で、多くの歴史愛好家が訪れています。

岫雲院(春日寺)

岫雲院は、熊本藩主である細川忠利を荼毘に付した寺院です。また、戦国武将・大友親家と大友親盛の墓もこの地にあります。

周辺の情報

花岡山周辺では、熊本駅周辺整備事業が進行中であり、2018年(平成30年)までの予定で新しい施設や交通の利便性が向上しています。

主な施設

交通アクセス

鉄道

JR九州熊本駅からタクシーで約7分です。また、熊本市電A系統の祇園橋電停から徒歩34分(2.7㎞)で到着します。

路線バス

熊本桜町バスターミナルからは、九州産交バスの春日校経由田崎車庫行に乗車し、「春日寺前」バス停で下車します。そこから徒歩約25分(2km)で到着します。

自動車

九州自動車道熊本インターチェンジからは、約12㎞の距離です。また、近隣には熊本県道237号小島新町線が通過しています。

Information

名称
花岡山
(はなおかやま)

熊本市・山鹿・菊池

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