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熊本市動植物園

(くまもとし どうしょくぶつえん)

熊本市動植物園は、熊本県熊本市東区に位置する市営の動物園・植物園です。広大な敷地内には動物ゾーン、植物ゾーン、そして遊園地ゾーンがあり、訪れる人々に様々な楽しみを提供しています。園内には約130種・700頭の動物と約800種・5万点の植物が展示されており、動物とのふれあいや四季折々の植物観賞など、家族みんなで楽しむことができます。

アクセスと立地

熊本市動植物園は、市内中心部からほど近く、市民のオアシスと呼ばれる「江津湖」のほとりに位置しています。総面積24.5ヘクタールの広さを誇り、市民にとって憩いの場となっています。また、園内には多くの動物や植物が展示されており、訪れる人々の心を癒す存在です。

動物ゾーン

動物ゾーンでは、サル、カピバラ、ペンギンなど多様な動物が展示されています。2008年には「サルたちの森」、2011年には「チンパンジー愛ランド」など、順次新しいエリアが整備され、動物たちが自然に近い環境で過ごせるようになっています。

子供たちに人気の動物たち

動物ゾーンには、ゾウやキリンといった子供たちに人気のある動物たちが多数います。また、孫悟空のモデルとされる珍しい「金絲猴(キンシコウ)」など、なかなか見ることのできない動物も展示されており、来園者の興味を引きます。正面ゲートを入ると、まず人懐こいサルたちが出迎えてくれます。その後、進んでいくとトラやゾウ、キリンなど、多くの動物たちと出会うことができます。

動物ふれあい広場「タッチ愛ランド」

動物ふれあい広場『タッチ愛ランド』は、2005年4月にオープンしたエリアで、アメリカ西部をイメージした遊び体験ゾーンとふれあい体験ゾーンがあり、子供たちの「見る・触る・遊ぶ」という感覚を育むことを目的としています。子供たちは、実際に動物と触れ合うことで、生き物の大切さや自然との共生について学ぶことができます。

いきもの学習センター

いきもの学習センターでは、動物に関する知識を楽しく学べるプログラムが提供されています。展示や体験型の学習を通して、子供から大人まで動物について深く理解することができ、教育的な価値も高い施設です。

動物の種類

熊本市動植物園には、哺乳類、鳥類、は虫類、両生類など多様な動物が飼育されています。以下に、それぞれの特徴的な動物について紹介します。

哺乳類

哺乳類のエリアには、フタユビナマケモノシセンレッサーパンダなどが展示されています。また、アフリカゾウマサイキリンライオンホッキョクグマなど、大型の動物も見ることができ、その迫力に圧倒されることでしょう。さらに、ニホンザルチンパンジーなどの霊長類も展示されており、彼らの賢さや行動を間近で観察することができます。

鳥類

鳥類のエリアでは、ニホンイヌワシタンチョウなどの希少な鳥類を観察することができます。また、フラミンゴコンゴウインコといった鮮やかな羽根を持つ鳥たちも展示されており、彼らの美しい姿に見とれること間違いありません。

は虫類・両生類

は虫類・両生類のエリアには、アフリカニシキヘビメガネカイマンなどの興味深い生物が展示されています。また、ニホンイシガメアマガエルなど、身近な種から珍しい種まで幅広く見ることができ、自然界の多様性を感じることができます。

植物ゾーン

植物園では、日本庭園や樹木見本園があり、四季折々の美しい花々を楽しむことができます。また、温室内では熱帯・亜熱帯の植物が展示され、一年中自然の美しさに触れることができます。「緑の相談所」も設けられており、植物に関する相談や指導も行われています。

四季折々の花々を楽しむ

植物ゾーンでは、四季折々の美しい花々を楽しむことができます。園内には広大な芝生が広がり、春には菜の花、秋にはコスモスが一面に咲き誇ります。また、さまざまな種類の花が四季を通じて咲き誇り、来園者はその季節ごとの美しさを堪能することができます。

日本庭園と樹木見本園

日本庭園樹木見本園では、落ち着いた雰囲気の中で日本の伝統的な庭園美を楽しむことができます。庭園内には四季折々の植物が配置されており、訪れる人々は心地よい空間でのんびりとした時間を過ごせます。特に紅葉の季節には、色とりどりの葉が美しく映え、訪れる人々を魅了します。

花の休憩所と大温室

植物ゾーンの正面に位置する「花の休憩所」には、熱帯植物が鑑賞できる大温室や洋らん室が設けられています。一年を通じて熱帯・亜熱帯の植物を観賞することができ、エキゾチックな雰囲気を楽しむことができます。

緑の相談所

植物ゾーンには「緑の相談所」も併設されており、花や緑に関する相談や指導が行われています。地域の緑化活動を支援する拠点としても機能しており、植物に関心のある方にとって大変役立つ施設です。

遊園地ゾーン

併設された遊園地では、観覧車やメリーゴーランド、ティーカップなど、子どもから大人まで楽しめるアトラクションが揃っています。利用料金は1回200円が基本ですが、一部例外もあります。

家族みんなで楽しめる遊具

遊園地ゾーンには、大型10種、小型40台の遊具が整備されており、家族連れで楽しむことができます。小さい子供からお年寄りまで幅広い年齢層が楽しめるよう、モノレール観覧車など、ゆったりとした乗り物も用意されています。料金も10円から200円と非常にリーズナブルで、手軽に楽しむことができるのも魅力です。

子供に人気の乗り物

遊園地ゾーンには、子供たちが楽しめる様々な遊具が揃っています。特に観覧車やメリーゴーランド、ミニ列車などは小さな子供たちに大人気で、家族での楽しい思い出作りに最適です。広々とした敷地内で、子供たちがのびのびと遊べる環境が整っています。

歴史

開園と移転

熊本市動植物園は、1929年(昭和4年)に水前寺成趣園の東側に「熊本動物園」として開園しました。敷地面積は約9,900㎡で、当初は限られた動物展示を行っていましたが、その後、1969年(昭和44年)に現在の江津湖畔の敷地に移転し、より大規模な施設となりました。移転後は「水辺動物園」とも呼ばれ、湖畔の自然を生かした展示が特徴です。

植物園の併設

1986年に開催された『緑と水の祭典第4回全国都市緑化くまもとフェア「グリーンピック'86」』において、熊本動物園は「アニマル広場」として一部会場となりました。その後、フェア期間中に利用されていた植物ゾーンが正式に植物園として加わり、1991年(平成3年)に「熊本市動植物園」に名称が変更されました。

震災と復興

2016年に発生した熊本地震では、熊本市動植物園も大きな被害を受け、一時的に閉園を余儀なくされました。園内全域で地盤の隆起と沈下が発生し、多くの動物が避難する事態となりました。しかし、2017年2月には一部施設が再開し、その後も段階的に復旧作業が進められました。

施設情報

住所と営業時間

熊本県熊本市東区健軍5丁目14番2号に位置し、営業時間は9:00から17:00まで(入園は16:30まで)です。休園日は月曜日(祝日の場合は翌平日)、および年末年始です。

入園料

大人および高校生の入園料は500円、小・中学生は100円、乳幼児は無料です。団体割引もあります(30名以上で2割引)。

駐車場

平日は無料ですが、土・日・祝日は有料となり、普通車は1回200円、大型車は1,000円です。駐車場の収容台数は普通車1,225台、バス58台です。

交通アクセス

公共交通機関

路面電車では、熊本市電の「動植物園入口」電停から約800m、「神水交差点」電停から約950mです。バスは、動植物園入口や動植物園西口などのバス停からアクセス可能です。

自家用車

九州自動車道益城熊本空港インターチェンジから約5㎞の距離にあり、駐車場も広く整備されています。

熊本市動植物園の魅力とまとめ

熊本市動植物園は、動物園、植物園、遊園地といった多彩な施設が一体となった複合的なレクリエーションスポットです。動物ゾーンでは、子供たちに人気のある動物たちとのふれあいを楽しむことができ、植物ゾーンでは四季折々の美しい花々に囲まれた癒しの時間を過ごすことができます。また、遊園地ゾーンでは家族みんなで楽しむことができるアトラクションが充実しており、一日中楽しむことができます。

熊本市動植物園は市内中心部からもアクセスしやすく、市民の憩いの場として愛されています。また、動物とのふれあいや植物の観賞を通じて、自然の大切さや生命の尊さについて学ぶことができるため、教育的な価値も高い施設です。家族や友人と一緒に訪れ、熊本の豊かな自然と動物たちとの触れ合いを楽しんでみてはいかがでしょうか。

Information

名称
熊本市動植物園
(くまもとし どうしょくぶつえん)

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熊本県