平山温泉は、熊本県山鹿市に位置し、その歴史は1300年以上にわたります。周辺の温泉にはあまり見られない硫黄分を含み、泉質の良さで知られています。美しい自然に囲まれたこの温泉は、「美肌の湯」としても有名で、全国から多くの温泉ファンを引き寄せています。近年は熊本のローカルテレビ局をはじめ、九州のメディアでも取り上げられ、黒川温泉に次ぐ人気の温泉地として注目されています。
平山温泉の泉質は、アルカリ性単純硫黄泉で、源泉温度は40度から49度。リウマチや神経痛、神経炎、アトピー性皮膚炎、外傷性障害の後療法、骨および関節の運動障害などに対する効能があるとされています。また、滑らかでとろりとした湯質が特徴で、湯上り後もしっとりと肌が潤い続けるため、「美肌の湯」としても評判です。
平山温泉は「山鹿の奥座敷」とも呼ばれる静かな山間にあり、13軒の宿泊施設が点在しています。それぞれの宿では、源泉かけ流しの温泉を楽しむことができ、貸切風呂や立ち寄り入浴も可能です。また、共同浴場「平山温泉 元湯」もあり、気軽に温泉を楽しめる場所として地元の人々や観光客に親しまれています。
平山温泉へのアクセスは、公共交通機関と自動車の両方が利用可能です。バスでは、熊本桜町バスターミナルから九州産交バスの山鹿温泉行きに乗車し、山鹿バスセンターで産交バスの南関行きに乗り換え、平山温泉観光協会前または平山温泉元湯前で下車できます。また、土・日・祝日には堀川バスが八女市福島からも路線を運行しており、平山温泉地域内に複数の停留所があります。車でのアクセスは、九州自動車道の菊水インターチェンジから12㎞、植木インターチェンジから17㎞の距離です。
平山温泉の開湯は1300年前といわれ、古代から湯治場として栄えてきました。開湯にまつわる伝説も残っており、阿蘇大明神の祈りにより皮膚病が治まったことから温泉が湧き出たと伝えられています。また、戦国時代には熊本を治めた加藤清正公も訪れたと言われており、その歴史的価値が高く評価されています。
一つ目の伝説では、桓武天皇の時代、平山周辺で皮膚病が大流行し、阿蘇大明神に祈りを捧げたところ、一晩で平らかな地がつくられ、そこから湧き出た温泉で病が治まったと伝えられています。また、もう一つの伝説では、負傷した鶴が温泉に浸かり、その傷を癒したことから温泉の存在が知られるようになったと言われています。このように、平山温泉は古くから人々に癒しをもたらしてきた場所です。
平山温泉は美しい里山に囲まれた自然豊かな環境にあります。朝は鳥のさえずりで目覚め、昼には木漏れ日の中を散策し、夜は満天の星空を見上げることができます。このような自然の美しさと温泉の効能が相まって、訪れる人々に癒しを与えています。また、周辺には清らかな水脈があり、その地下から湧き出る温泉は「美肌の湯」として知られています。
平山温泉は、黒川温泉に次ぐ観光スポットとして注目を集めており、今後もその魅力が広がっていくことが期待されています。特に福岡方面からの観光客が増加しており、そのアクセスの良さと泉質の高さから、さらなる発展が見込まれています。今後も多くの人々に愛される温泉地として、その魅力を保ち続けることでしょう。
平山温泉は、豊かな自然環境と優れた泉質を誇る温泉地です。歴史的な背景や伝説に彩られたこの温泉は、訪れる人々に癒しと安らぎを提供し続けています。これからも多くの観光客に愛され、発展していく平山温泉を、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。