島田美術館は、熊本県熊本市西区島崎に位置する美術館であり、特に剣豪・宮本武蔵の遺墨や遺品の展示で知られています。昭和52年(1977年)9月に開館し、熊本城顕彰会の常務理事であり、武蔵会会長を務めた島田真富(しまだ まとみ)が収集した古美術品を中心に展示しています。
島田美術館は、中世末期から近世にかけての書画や武器、武具、そして工芸品を展示しており、宮本武蔵に関する資料が豊富に所蔵されています。これには、島田真富が武蔵に関する研究と資料収集に尽力したことが大きく寄与しており、武蔵の遺墨や遺品が充実しています。
1977年9月に開館したこの美術館は、島田真富が長年にわたって収集した美術品の公開を目的として設立されました。島田真富は、武蔵に関する研究に特に注力し、多くの資料を蒐集しました。その結果、島田美術館には武蔵の遺品や書状、刀剣、水墨画など、数多くの貴重な資料が展示されています。
宮本武蔵は、江戸時代初期の剣術家であり、兵法家としても名を馳せています。寛永17年(1640年)に熊本に移り住み、熊本藩主細川忠利に迎えられ、客分待遇で300石を授けられました。居宅は千葉城跡に与えられ、そこで晩年を過ごし、二天一流を完成させました。武蔵が熊本で残した遺墨や遺品は、島田美術館で大切に保存されています。
武蔵は、正保2年(1645年)に熊本で亡くなるまで、剣術の研究に没頭しました。島田美術館には、武蔵が晩年に描いたとされる二刀を提げた肖像画や、数々の水墨画、書状、そして武器類が所蔵されています。特に、二刀を提げた姿が描かれた肖像画は、自画像である可能性も指摘されており、武蔵の人生と哲学が垣間見える貴重な作品となっています。
島田美術館は、宮本武蔵の貴重な遺墨・遺品を展示していることで国内外に名を知られています。これらの展示物は、剣豪としての武蔵だけでなく、兵法家、芸術家としての武蔵の側面をも感じさせます。
武蔵は剣術家としての名声を得ただけでなく、書画や工芸品の制作にも秀でていました。島田美術館では、武蔵が手がけた水墨画や書状、そして武器に加え、彼が使用した道具類も展示されています。これらの展示品を通して、武蔵の多才さや深い芸術性が伝わってきます。
島田美術館は、毎日10時から17時まで開館しています(最終入館は16時30分)。ただし、毎週火曜日(祝祭日の場合は開館)および年末年始は休館となっています。また、展示替えや臨時休館がある場合もありますので、事前に確認が必要です。
入館料は、以下の通りです。
美術館内には、ギャラリー、カフェ、ミュージアムショップが併設されており、訪問者は展示品を楽しんだ後、リラックスできるスペースも提供されています。
熊本桜町バスターミナルから熊本都市バス「荒尾橋行き」に乗車し、「慈恵病院前」で下車、徒歩約2分(190m)。また、熊本市電B系統「段山町停留場」からは徒歩約15分(1.2㎞)の距離にあります。
九州自動車道の熊本インターチェンジからは約11㎞の距離にあります。車でのアクセスも容易ですので、県内外からの観光客にも便利な立地です。
島田美術館は、宮本武蔵に興味を持つ方だけでなく、日本の歴史や古美術に興味のある方にもおすすめのスポットです。熊本という土地と宮本武蔵の歴史的なつながりを感じながら、彼の遺品や書画を間近に見ることができる貴重な機会を提供しています。ぜひ、訪れてみてはいかがでしょうか。