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高橋稲荷神社

(たかはし いなり じんじゃ)

高橋稲荷神社は、熊本県熊本市西区に位置する神社で、日本五大稲荷の一つとして広く知られています。正式な登記上の宗教法人名は、高の異体字である「髙(はしごだか)」を使用した「髙橋稲荷神社」となっています。また、熊本県三大神社の一つとして、阿蘇神社や出水神社と並んで称され、日本四大稲荷や九州三稲荷の一つとして挙げられることもあります。

祭神

高橋稲荷神社の主祭神は宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)です。この神様は五穀豊穣や商売繁盛を司る神として信仰されています。商売や農業の神様として全国的に有名で、毎年多くの参拝者が訪れます。

歴史

創建と由来

高橋稲荷神社の創建は明応5年(1496年)にさかのぼります。隈本城の初代城主であった鹿子木親員が、支城である上代城を稲荷山山頂に築いた際、城の守護神として京都の伏見稲荷神社から稲荷大明神を勧請したのが始まりです。しかし、天文10年(1541年)に上代城が落城した際、稲荷神社も焼失してしまいました。

江戸時代の再建

その後、江戸時代に入り、熊本藩主である細川氏の菩提寺・海蔵寺の首座義本氏が夢で稲荷神社再興の啓示を受け、寛文元年(1661年)に現在の稲荷山中腹に社殿を再建し、遷座しました。この再建により、熊本藩主細川氏から厚い崇敬を受けるようになり、神社は再び栄えました。

明治維新と神社の改称

明治維新後、高橋稲荷神社と改称され、戦後は神社本庁に参加しました。昭和41年(1966年)7月1日には、神社本庁の別表神社にも指定されています。このように長い歴史を持つ高橋稲荷神社は、地元熊本のみならず、全国からも参拝者が訪れる場所となっています。

初午大祭

毎年2月の初午の日に行われる初午大祭は、高橋稲荷神社最大の行事です。この大祭には、商売繁盛や五穀豊穣を願う多くの参拝者が集まり、活気に満ち溢れます。特に人気があるのは「福餅まき」です。高い石垣の上から紅白の福餅がまかれ、それを拾おうとする人々で賑わいます。この大祭は、神社前にある江戸時代から続く老舗の田楽屋も含めて、多くの人々にとって恒例のイベントです。

境内の見どころ

奥宮と社殿

高橋稲荷神社の奥宮には、さまざまな神様が祀られており、参拝者は複数のご利益を求めることができます。五穀豊穣や学業成就を祈願する源策社、安産や縁結びを祈願する峯吉社、病気除災や悪疫除災を祈願する元吉社など、さまざまな神社があり、多くの参拝者に愛されています。

朱色が映える楼門と大鳥居

境内にある朱色の楼門大鳥居、そして大提灯は、その美しさと壮大さで参拝者を魅了します。特に楼門は、神社のシンボル的存在で、その赤色は神聖な雰囲気を醸し出しています。また、高台に位置する社殿からは熊本市内の眺望が一望でき、絶景スポットとしても人気があります。

アクセス

まとめ

高橋稲荷神社は、熊本県でも有数の古社であり、その歴史や信仰は多くの人々に支持されています。毎年の初午大祭は特に多くの参拝者で賑わい、商売繁盛や五穀豊穣を願う人々が訪れます。朱色の楼門や大鳥居、奥宮の多くの神々が祀られていることで、さまざまな願い事が叶うとされています。熊本を訪れた際には、ぜひ立ち寄りたい観光スポットです。

Information

名称
高橋稲荷神社
(たかはし いなり じんじゃ)

熊本市・山鹿・菊池

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