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つなぎ美術館

熊本県葦北郡津奈木町に位置するつなぎ美術館は、公立の美術館として2001年(平成13年)4月に開館しました。この美術館は、地元の芸術家や地域文化を中心に、幅広い芸術作品を展示し、地域の芸術・文化活動の拠点となっています。

美術館の概要

つなぎ美術館は、洋画家境野一之の作品を中心に、熊本県にゆかりのある芸術家、例えば坂本善三宮崎静夫の作品、さらにはタイの山岳民族の衣装など、多彩な文化遺産を収蔵・展示しています。これに加えて、現代美術の企画展やアートプロジェクト、アーティストのためのレジデンスプログラムなども積極的に実施しています。

受賞歴

つなぎ美術館は、芸術と地域社会の融合を図る取り組みが評価され、くまもとアートポリス第7回推進賞平成25年度地域創造大賞(総務大臣賞)など数々の賞を受賞しています。また、平成26年度には熊本県知事表彰地域づくり夢チャレンジ大賞を受賞しました。

赤崎水曜日郵便局プロジェクト

2008年度から開始された住民参画型アートプロジェクトの一環として、2013年6月19日から2016年3月31日まで、かつての小学校を利用したユニークな取り組み「赤崎水曜日郵便局」が開催されました。このプロジェクトは大きな話題を呼び、2014年度のグッドデザイン賞を受賞しました。残念ながら、2016年3月31日をもって赤崎水曜日郵便局は閉局しましたが、その活動は地域に深く根付いた文化交流の象徴として記憶されています。

つなぎ美術館の基本情報

開館時間

美術館は10:00から17:00まで開館しており、入館は16:30まで可能です。定休日は毎週水曜日ですが、祝日が水曜日の場合はその翌日が休館日となります。また、年末年始や臨時休館の場合もありますので、来館前に確認することをお勧めします。

観覧料

1階と3階の展示エリアごとに観覧料が異なるため、詳細は展覧会ごとに確認が必要です。館内にはティラウンジが併設されており、営業時間は10:00から16:30までです。

洋画家・境野一之

つなぎ美術館の収蔵品の中心を成すのが、境野一之(さかいの かずゆき、1900年 - 1989年)による作品群です。福岡県田川郡糸田町出身の洋画家で、福岡師範学校を卒業後、満州や東京で活動し、戦後は妻の故郷である熊本を拠点に芸術活動を行いました。境野は美術教師としても活躍し、海老原美術研究所(エビ研)の所長や熊本県美術協会委員長を務めました。その多くの作品は遺族によりつなぎ美術館に寄贈され、美術館の主要な展示物となっています。

モノレールと舞鶴城公園

スロープカー

つなぎ美術館の2階と舞鶴城公園展望広場を結ぶモノレール(スロープカー)が運行されており、全長は241メートル、最高勾配は33度です。片道約5分の乗車時間で、展望広場からは不知火海を一望することができます。舞鶴城公園は、かつての津奈木城が「舞鶴城」とも呼ばれていたことに由来し、その名が付けられました。公園内には遊歩道が整備され、屋外彫刻も設置されています。

モノレールの運行情報

モノレールの乗車料金は、往復で300円、片道200円です。運行時間は10:00から16:30までで、定休日は毎週水曜日と年末年始です。また、臨時運休の場合もありますので、事前に確認が必要です。

交通アクセス

つなぎ美術館へのアクセスは、肥薩おれんじ鉄道線津奈木駅から徒歩約10分(820m)、または九州新幹線新水俣駅から九州産交バス道の駅たのうら行きに乗車し、「つなぎ温泉前」で下車後、徒歩約2分(180m)です。また、南九州自動車道津奈木インターチェンジからは1.8kmの距離に位置しています。

まとめ

つなぎ美術館は、地域と芸術を結びつける重要な役割を担っており、数々の芸術プロジェクトや文化イベントを通じて、多くの人々に愛されています。地域の歴史や文化を学びながら、素晴らしい芸術作品に触れることができる場所として、ぜひ訪れてみてください。

Information

名称
つなぎ美術館

八代・人吉・球磨

熊本県