瀬の本高原は、熊本県阿蘇郡南小国町の東端から、大分県竹田市久住町、玖珠郡九重町、さらには産山村にまたがる広大な高原地帯です。標高は850~900メートルに位置し、阿蘇北外輪山と九重連山の間に広がっています。
瀬の本高原は広々とした草原が特徴で、南には阿蘇五岳、北には九重連山を望むことができ、四季折々の美しい景色が広がります。このエリアを通る「やまなみハイウェイ」(大分県道・熊本県道11号別府一の宮線)は、ドライブコースとして非常に人気があり、訪れる人々を魅了します。
春の新緑、秋の紅葉、そしてススキの穂波が風に揺れる景観は、特に訪れる人々に感動を与えます。山菜狩りやハイキングが楽しめることから、家族連れや自然愛好者に人気です。また、この高原は「熊本緑の百景」の第1位にも選ばれており、その美しさが評価されています。
瀬の本高原周辺には、レストハウスやロッジ、キャンプ場、ホテルが点在しており、宿泊施設も充実しています。また、黒川温泉や池山水源といった温泉や水源地も近くにあり、観光やリラックスするには最適の場所です。
瀬の本高原へのアクセスは、多くの交通手段が用意されています。JR九州の豊肥本線「宮地駅」からはタクシーで約45分、または熊本駅・熊本桜町バスターミナルから九州横断バスに乗車し、「瀬の本」バス停で下車することができます。車を利用する場合は、九州自動車道「熊本インターチェンジ」から約60km、やまなみハイウェイ沿いに位置しています。
大分県道・熊本県道11号別府一の宮線(べっぷいちのみやせん)は、大分県別府市から熊本県阿蘇市に至る県道で、全長102kmの道路です。この道は「やまなみハイウェイ」として広く知られ、日本百名道の一つにも選ばれています。別府市から始まり、由布岳や九重連山の絶景を眺めながら、阿蘇山を目指して進むこの道路は、九州を代表するドライブコースです。
この道路は1953年に一部が国道210号に指定され、1964年には日本道路公団の管理する有料道路「別府阿蘇道路」として供用開始されました。その後、1994年に無料開放され、現在ではやまなみハイウェイの名で親しまれています。道路沿いには、標高900mを超える高地が続くため、冬季には積雪や路面凍結に注意が必要です。
やまなみハイウェイ沿いには、瀬の本高原だけでなく、多くの観光スポットがあります。特に由布岳や九重連山の景観は圧巻で、道中の牧場地帯には「牛馬優先」の標識が見られることもあります。また、大観峰への「ミルクロード」(熊本県道45号阿蘇公園菊池線)や阿蘇カルデラ内へと続くドライブコースも、多くの観光客に人気です。
やまなみハイウェイは大分県別府市汐見町を起点とし、別府国際観光港と接続しています。最初の区間は国道500号と重複しており、別府市の扇状地を離れると、鶴見岳の南山麓を西に登っていきます。その後、城島高原や猪の瀬戸湿原を経て由布岳登山口に到達します。この区間は2車線で整備されており、所々に登坂車線が設けられています。
やまなみハイウェイは、別府・由布院といった有名観光地を結ぶ重要な道路で、観光地へのアクセスも良好です。また、由布市水分峠から南下すると、阿蘇へ向かう道路は、日本有数の絶景ドライブコースとして知られています。この絶景は、多くの観光客に愛されています。
瀬の本高原とやまなみハイウェイは、九州の雄大な自然を楽しむための絶好の場所です。四季折々の美しい景色と、温泉やハイキングなどのレクリエーションが楽しめるこのエリアは、観光やリフレッシュに最適です。交通アクセスも良好で、車でのドライブや公共交通機関を利用して訪れることができます。ぜひ、自然豊かな瀬の本高原で心安らぐひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。