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幣立神社(日の宮)

(へいたて じんじゃ ひのみや)

幣立神社は、熊本県上益城郡山都町大野に鎮座する歴史深い神社で、「幣立神宮」とも称されます。また、「日の宮」(ひのみや)の名でも知られており、日本の神道文化において、古代からの重要な信仰の場とされ、地域の人々だけでなく、全国からも崇敬を集めています。

社殿の歴史と由緒

幣立神社の創建は非常に古く、神武天皇の孫である健磐龍命(たけいわたつのみこと)が阿蘇へ下向する際、この地で休憩したとされています。その際、彼は眺めが素晴らしいこの場所に幣帛(へいはく)を立て、天神地祇を祀ったと伝えられています。これが幣立神社の起源とされており、古くからこの地が神聖な場所であったことを示しています。

延喜年間の造営とその後の発展

その後、延喜年間(901年 - 923年)に阿蘇大宮司友成が神殿を造営し、伊勢両宮を祀って「幣立社」と号しました。さらに天養元年(1144年)には、阿蘇大宮司友孝によって阿蘇十二神が合祀され、地域の総鎮守としての役割を強めました。現在の社殿は、享保14年(1729年)に細川宣紀によって改修されたものであり、長い歴史を経て現在に至ります。

日露戦争と戦勝祈願

明治37年(1904年)、日露戦争の開戦に際して、幣立神社は全国の8か所の神社と共に戦勝祈願を託されました。この神示は宮中に降りたもので、当時無名であった幣立神社が選ばれたことに氏子たちは感動し、その記念として「日露の大役・記念の真木」が境内に植えられました。この木は今もなお、神社の歴史を物語る象徴として存在しています。

神話や伝承

幣立神社は、天孫降臨の伝承で知られる高千穂にも近く、その他の様々な神話や伝承が残されています。このため、超古代史研究家や一部の宗教家の間でも特に注目されている神社です。神道や古代日本の歴史に関心のある人々にとって、特別な聖地となっています。

祭神

幣立神社の主な祭神は次の通りです。

これらの神々は、天地創造の神々や、太陽神である天照大神、そして阿蘇にゆかりの深い神々で構成されています。

例祭

幣立神社では、年間を通じて様々な祭事が執り行われますが、特に注目すべきは次の二つの祭事です。

御神木

幣立神社には、長い歴史の中で育まれた二つの神木があります。これらは神社の神聖なシンボルとして、大切に保護されています。

幣立神社へのアクセス

公共交通機関でのアクセス

熊本市内から幣立神社へのアクセスは、以下のような交通手段を利用できます:

自家用車でのアクセス

自家用車を利用する場合、九州中央自動車道の山都通潤橋インターチェンジから16kmの距離にあります。駐車場も完備されているため、車での訪問も便利です。

幣立神社の特異性と超古代史

幣立神社は、単なる神社ではなく、古代日本の歴史や神話と密接に関わっていることから、特に超古代史研究家や一部の宗教家たちから注目されています。高千穂の天孫降臨伝承にも近いこの地には、多くの神話や伝承が息づいており、その神秘的な雰囲気が訪れる人々を魅了しています。

まとめ

幣立神社は、熊本県の山間に静かに佇む歴史ある神社で、その神聖さや由緒、また地域の総鎮守としての重要な役割を果たしています。古代から続く神話や伝承、そして日露戦争時の戦勝祈願に至るまで、幣立神社は日本の歴史の中で特別な位置を占めています。阿蘇の壮大な自然と共に、神々が宿るこの神社を訪れることで、日本の古代史や神話に触れることができるでしょう。

Information

名称
幣立神社(日の宮)
(へいたて じんじゃ ひのみや)

阿蘇・黒川(黒川温泉)

熊本県