小麦粉で作った団子を、季節の野菜、肉などと醤油または味噌で味をつけた汁物。「だご」とは熊本県の方言で団子のことを指す。地域によって味付けや用いる食材が異なり、様々なバリエーションがあるのも魅力のひとつ。
「だこ汁」は、小麦粉(または米粉)を水で練り、しばらく寝かせてから手で伸ばして切った団子を含むスープの一種です。このスープには季節の野菜、たとえば里芋やごぼうが入れられ、味噌や醤油で調理されます。この料理は手軽に作れ、栄養価が高く、満腹感があります。そのため、古くから農作業の合間などで食べられ、親しまれています。
この料理は、干ししいたけや煮干しなどから取った出汁を使い、麦味噌や白味噌、醤油で調理されます。具材には、里芋、ごぼう、人参、白菜などが使われることが一般的ですが、一部の地域では鶏肉、貝類、山菜などが追加されることもあります。
「だこ」は熊本弁で「だんご」を指し、この料理は「だんご汁」とも呼ばれます。九州全域で食べられますが、熊本ではだんごにからいも(さつまいも)を使うことが多い地域もあります。
例えば、熊本市では生のさつまいもを使った「いきなりだご汁」や、鹿本菊池地区で提供される「おひめさん団子汁」などがあります。また、合志市ではさつまいもと黒砂糖を混ぜて甘みを出し、さつまいも入りの生地で包んだ「あん餅だご汁」も楽しむことができます。
団子の代わりに、うどんのように生地を伸ばして切ることもあります。地域や家庭によって、材料や作り方が異なり、多様性が魅力の一つと言えます。
多くの飲食店でも「だご汁」を提供しており、国道57号線には「だご汁街道」という愛称がつけられるなど、この料理は広く親しまれています。